『チュウニズム第九幕~快刀乱麻(ぶったぎ)る、大人達~』雑感
ご無沙汰してます。
前回、劇団イロモンスターの旗揚げ公演の感想(熱量凄すぎて読み返すと自分でも若干引いてる)を長々と書いたのですが、ちょいちょい見ていただけている?ようで嬉しいです。そのイロモンスターも次回公演『感情のないあっきー』が週明け月曜日に迫っている(楽しみすぎる!!!)のですが、その前に、ジュリエッタ藤本さんが主催されているチュウニズムの最新公演が上演されたので、その感想を。
公演自体は初めて拝見した(しかも配信)のですが、過去の公演のOPVを藤本さんがアップしてくれているので、公演のない間にその世界観の虜になり、今回も発表されてから心待ちにしていました。劇場特典のステッカー(すももさん@sunomomo_00 作で、私が全OPVの中で1番好きな集合絵柄)もめちゃくちゃ素敵で、本当は会場にお邪魔したかったのですが、それは次の第10回記念公演に取っておきます。笑
配信トラブルのせいかおかげか、配信期間が延びているので、まずはこちらからぜひ!
チュウニズム第九幕〜快刀乱麻(ぶったぎ)る、大人達〜(5/25 21:00)online-ticket.yoshimoto.co.jp
ひとまず今回の役柄から。
*キャスト(敬称略)*
OPVでの紹介順に準じていますが、役名は文字に起こされているわけではないので信憑性は低めです(カッコ内の数字はあくまで補足のNSC期+年齢)
OPVは早速YouTubeで公開されているのでいつでも見られるのですが、せっかくなので恒例の決め台詞も添えておきます(^^)
記憶のない侍(泰雅) 原田泰雅(ビスケットブラザーズ)(33)(1991)
「斬るときに力を込めるんじゃねぇ、抜くときに心を込めるんだ」
「あたしの刀じゃ人は斬れない、その代わり、心を抉るよ」
太郎 木﨑太郎(祇園)(28)(1985)
「何度も言わせんなよ、立ってこれだよ」
兎 兎(ロングコートダディ)(31)(1988)
「食っても食っても膨れねぇ腹、てめぇで満たしてくれや」
九十九 九条ジョー(コウテイ)(35)(1993)
「酒には華が欲しくなる、お嬢ちゃん、一杯どうだい」
夜叉丸 木本悠斗(20世紀)(35)(1993)
「どこに話しかけてる?それは俺の残像だ」
蝙蝠 かんざき(てんしとあくま)(24)※1(非公開)
「暗くて怖いか?ようこそ俺の庭へ」
清友小十郎 清友(ニゲルべ)(33)(1989)
「国を守るため人を斬る、日の本はこれで良いのだろうか」
不知火 野村尚平(令和喜多みな実)(30)(1988)
「いつだって勝てば正義で、負けた途端に、悪なんだよ」
雅 酒井孝太(若葉のころ)(29)※2(1983)
「ずるいお姉さんは、好きですか」
(役なし) 津田康平(マルセイユ)(30)(1988)
「今夜、歴史を動かそうぜ」
紅 中谷(マユリカ)(33)(1989)
「うわぁ~、どっちかが死ぬまで、デートせぇへん?」
「斬ったものの怨念は、儂と、この刀で背負っていく」
今回は江戸時代が舞台の時代物!なんてたってセリフがたまらんよねぇ…皆声も抜群に良くて。抜刀シーンもそれぞれ違った風味があって最高。
劇中に登場しそうなセリフの人から、全然関係なく厨二感のみな人もいてそれもまた一興。
巡り巡ってハマるきっかけになった第七幕が余計に見たくなるという若干の弊害が発生(参考までにそれも貼っておきます)チュウニズム第七幕OPV - YouTube
※1:コンビとしては恐らく29期
※2:コンビとしては33期(のはず)
*寸劇(というには豪華すぎるが)をさらっと
※場面は私が適当にタイトルを付けています
▷道端にて
清友さんのおっしゃってたチュウニズムお馴染みの雑魚三人衆はここのみ。冒頭から早速どんでん返しがあって、芝居として面白すぎる。
▷茶屋
九条さん出トチリへの、藤本さん&木﨑さんの機転がさすがすぎた。中谷さん登場に沸く客席、この前のLINELIVE配信(女性キャラ芸人)は伏線だったんじゃ…っていう。格好は女性に寄せずあくまで声だけでいくストロングスタイル。セリフがなくても主役としてその場に佇んでいられる原田さんも強い。
寸劇としてはここがメインで山場という感じ。照明も音楽も良くて、至る所でいろんな人がマンゲキのスタッフさんの優秀さに言及してるのを聞くけど本当にそうなんだと思う。
▷道端にて-風の音-
もうひとりのシークレットゲスト、阪本さんの漫才出番さながらのスピードでの登場に大歓声の客席。江戸藩主なのに何とも関西弁チックな台詞回しも微笑ましい…(阪本さんに激甘)小十郎の仇を討ったところに、中の人たちの同期愛を見たようで勝手にほろりときてました。そのあとのコーナーも、藤本さんと木﨑さんに斬りつけられて、悲鳴をあげて津田さんに助けを求めながらふたりで抱き合ってるの見てにっこりしてしまった(笑)
一件落着…??
ここから九条さん九十九さんの語りでOPV→コーナーへ
*コーナー*
藤本さん何度もおっしゃっていますが、「チュウニズムはコーナーライブ」なので!
さらっと紹介しつつ、「プレーンな津田さん」「戦国時代のいじめを受けた九条さん」「1行しかないセリフを華麗に飛ばすも何とか思い出す阪本さん」の豪華3本立て。
▷刹那の見斬り
負けた人は厨二病っぽい捨て台詞を吐きつつ倒れる罰ゲーム
第一試合:兎vsかんざき(パプリカ)
細おじさんを舐め切っている兎さん(と以下出演者全員)
第二試合:木本vs清友(サグラダ・ファミリア)
襷を鎖骨バンドで代用する涙ぐましい工夫…個人的にはよく似てるなぁという私得な対決!からのおろろ~(笑)
第三試合:九条vs木﨑(藤本さんのフルネーム)(ふじもとたかし)
厨二導入が上手すぎる九条さんと、よわよわ(吉本新喜劇)な木﨑さん。そりゃお菊ちゃんも抱きつきたくなるよという結果…身長差すごかったよ、、
第四試合:中谷vs阪本(兎さんの本名)(高橋翔太)
マユリカ対決!嬉しさのあまり阪本さんを抱き寄せる兎さん、しどろもどろになる中谷さん、今でも高橋君と呼ぶ津田さん、すべて最高
第五試合:原田vs野村(地図を見て島根)
鳥取と悩む問題なのに全然答えないし、結局二人とも罰ゲームやりたかったんかい、という(笑)
第六試合:藤本vs酒井(ゆうへいさん)
女性対決!ここで酒井さんがぶっこんだことにより、怒涛の下ネタ祭りが始まる漫才劇場。酒井→清友→木﨑→九条→原田→藤本と流れるように出たのに対してはプロだなぁと思うし、ここで出る人出ない人の違いを見るのも面白くて興味深い(笑)若手が大人しくしてる感じかわいい。津田さんのツッコミが冴えわたってるし、酒井さんの「津田じゃ濡れない」締めからの新喜劇ノリもあわせて最高でした◎
▷大立ち回り紙風船斬り
青(6):野村、兎、阪本、清友、九条、木本
緑(4):藤本、木崎、原田、中谷
赤(2):かんざき、酒井
酒井さん「最悪やーーー!!!!!」(笑)
津田さん「舞台でやるやつですかこれ」の、おじさんがバタバタする様子を見る穏やか空間。緑チームに風船落とす青チームの下手側(阪本・清友・野村)がイナバ物置(cv.kento fukaya風の藤本さん)となりのトトロやってるの可愛すぎか。
紙風船を都度拾うんだけど、先輩後輩とかではなくて人間性が出る感じもして、下ネタの時間みたいに人柄?を目の当たりにする面白さがあるなと。はじめのくじを引くときも、すっと下がって後から引いてる木﨑さんと九条さんはイメージに違わないさすがのふるまいでした。
*エンディング~エピローグ
忙しい中稽古に出てくれたみんなを労いつつ、オープニングで触れられなかった人たちへの配慮も忘れない藤本さん、当然だけどさすがの一言に尽きる。
▷江戸城(?)
お菊に記憶を消させてなかった天元さん=ここはちゃんとできた阪本さん
▷茶屋-決戦-
妖刀を狙っている革命隊の親玉判明。本当のクライマックス。野村さんあっての九条さんという感じがして、チュウニズムメンバーのバランスの良さが身に沁みる。
▷茶屋-その後-
「なんか普通に治った」の一言で爆笑をかっさらう原田さん最高。演じ分けがどちらもしっくりくる九条さんもすごいし、九十九を殺さない脚本が好き。
木﨑さんと兎さんのごっつぁんゴールの件面白すぎて、しっかり脇固めてる~とこれまた最高でした。
*出演者別感想*
見返したらなんとイロモンスターでもやってなかった演者別の感想も少しだけ。
・藤本さん
ほんとに才能の塊だと思う。それぞれの芸風を活かしつつ新しい面もたくさん引き出してくれて、宝よ…前日(もはや当日)の夜中にOPV今から編集するっていうの聞いて慄いたけどしっかり間に合わせてるし。心身ともに穏やかな時期が少しでも早く訪れるといいな。
・かんざきさん
ヒャッハー!…これでは終わりません(笑)藤本さんもおっしゃってたけど、これだけ後輩たちがのびのびできるその存在は大きいんだろうなと。かんざきさんも唯一無二の魅力的な声色使いな気がして次はどんなお役か楽しみです。
・木﨑さん
祇園さんへのイメージもここ数年でちょっと変わったりしてるんだけど、それに対応する形で木﨑さんも超万能な人なんだと痛感する日々が続いてる。レンタル木﨑も相当面白かったので。台本で決まっているところはもちろんビッタビタに合わせてきたうえで、あらゆるハプニング・アドリブへの対応が天才すぎました。
・酒井さん
女性役が本当にお似合いで。酒井さんがいるから藤本さんの女性役も際立つ気がする。人の醜さが見える芝居をしつつ笑いも取る高等技術。キラーワードの「濡れるー!!」ももちろん良いけど、コーナーで引き金になった素のトーンの「みんな今日濡れた?」が最高に面白かった(笑)コンビとしての益々のご活躍も楽しみ!!
・野村さん
劇団主宰してるだけあるなという堂々たる引き締めっぷり。藤本さんのnoteで本番だけ酒井さん演じる雅に目を合わせにいってたと知って、そりゃ濡れるわなぁと(笑)出るとこしっかり出てかっさらっていくのはどの舞台でも変わらないそのスタイルには惚れ惚れせざるを得ません。
・津田さん
河井さんに似てるというお話をよく聞くけど、本当にMCとしてのスキル的にそっくりなんじゃないかと。ノータイムかつ的確な仕切り・ツッコミ。30期は回せる人がたくさんいて豊作なんだなあと実感しました。個人的には「孝太さん」「太郎さん」「ジョー」等々普段なかなか聞けない呼び方をしてくれてるのも有難かったです。笑
・兎さん
うさちゃんほんとに魅力的。どこにどう存在してても、兎さんがいるその場が輝くし笑いが起きる。主人公属性があまりに高いのに、本当の主役をくったり殺したりするわけではない天性の才能。こりゃ引っ張りだこだよなと。紙風船の回収のテキパキさとかにまだ知らない一面を感じたりもして、うさたんの沼は深い。
・原田さん
主役の重責で手が震えてたとおっしゃってたけど、そんなの微塵も感じさせない堂々たる主役っぷり。怪演も似合うのに、というカメレオンっぷりがさすがのビスブラクオリティ。調べてびっくりしたけど33期だと若めなのね…
・清友さん
藤本さんが何度も「OPVの一言を1回も外したことがない」と言っているように、声もいいしまさにMr.チュウニズムという感じ。まだご本人がどんな人か掴めてない節があるけど、殺陣のエピソードに見る分には真面目さんなんだろうし、コンビ揃って出る『感情のないあっきー』でどんな一面が見られるのかめちゃくちゃ楽しみでもあります。
・中谷さん
the idol見てても痛いほど感じてたけど、本当に器用。コケコッコーにもいたんだし当然だけど、イロモンスターに続いてチュウニズムでもこれだけやってたら、また野村さんにいろいろ言われるよ…(笑)私は中谷さんのバク転が大好きなので、それを見られたのも嬉しかったなー。
・阪本さん
シゲカズさんには文句ばかりらしいけど、今回はそんな悪態をつく素振りが全くなかったので、いい意味でシゲカズさんとは仲良しなんだろうなと。『感情のないあっきー』に出ないのあまりに残念だったので、今回チュウニズムに出てくれたの有難い…セリフも決まってるし芝居できないことないと思う(相方の器用さに隠れてるけど阪本さんも相当器用)から、また機会がありますように。
・九条さん
第七?幕の時に九条さんから声掛けがあったと藤本さんがおっしゃっていて、コウテイは二人とも本当に素晴らしい後輩(先輩も)ができる人たちだと思っているのは外れていないんだなと。髪色変えてたのも似合いすぎてたし、コーナーでの出方も上手だし、まさにカリスマ、というのを感じさせる立ち居振る舞いでした。
・木本さん
爽やかさの中にある狂気が見られる寸劇、ヤバさの中にある愛嬌が見られるコーナーと、チュウニズムではその魅力が存分に引き出されてる印象。紙風船の前に津田さんにちょっかいかけて、上手いこといかなかったにも関わらずその後の「うー><」で「可愛いなめちゃくちゃ」となるのがすごいし津田さんはちょろい。
イロモンスターにも出てる人、イロモンスターには出てない人(相方が出てる)と、厨二病という括りひとつとってもいろんなアプローチがあるんだろうなぁとこれまた興味深く見てました。役者∈芸人だと思っているので、こういうのは本当に面白いしいくらでも見たいです。今年中に次回公演見られますように…
公式(藤本さん)の感想や裏話はこちらから。
お芝居をやるやらないに関わらず、公演の最後に演者が客席に頭を下げる瞬間が本当に大好きで胸いっぱいになるんだけど、今回も緞帳が閉じて終わったので、久々にどっぷり浸かって帰ってきた感覚だったなぁ。これだからエンタメ見るの止められない。
シゲカズさんもkentoさんもおっしゃっていますが、あくまで「お笑い」という土台のもとにいろいろな試みに挑戦してくれるのは本当に嬉しい。
配信伸びれば第10回に繋がると思うので何卒!6/1のお昼まで買えて、21時まで見られます◎
チュウニズム第九幕〜快刀乱麻(ぶったぎ)る、大人達〜(5/25 21:00)online-ticket.yoshimoto.co.jp
次は、劇団イロモンスター第2回お芝居公演『感情のないあっきー』でお会いしましょう(あんた見る側や)
推しが一人でもいると失神するかもしれないとシゲカズさんがおっしゃっていましたが、私は軽く5.6人いるので卒倒どころでは済まないかもしれないと覚悟しつつも、傑作すぎた『カウ野リャウ祐』を超えてくるか楽しみだなぁと、ハードルを最大限まで上げて臨みます…!笑
P.S. 藤本さんへ
ここのところコンビについていろいろとご苦労なさっていると思います
私はジュリエッタさんが寄席にいれば喜び、ゲーム実況の谷口さんとのコンビが大好きで、チュウニズムを楽しみにしている程度の存在ですが、おふたりにしか創れない世界をぜひ大切にしてもらえればと、本当に陰ながら応援しています